今年もパリは頬っぺが落ちる 料理人によるチョコレート革命、ヤニック&リヴォワール。

Paris 2022.01.13

またパリに新しいショコラィエがオープン?と思うかもしれないけれど、ここはちょっと違うのだ。昨年末、クリスマス商戦を前に7区に開店した「Alléno & Rivoire(アレノ&リヴォワール)」。アレノとはスターシェフのヤニック・アレノで、リヴォワールとはアレノのレストラン「Pavillon Ledoyen」のシェフパティシエだったオーレリアン・リヴォワールのこと。どちらもチョコレート職人ではないことに注目を。このふたりがタッグを組んで、カカオの世界に新章を設けたのである。

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左: ヤニック・アレノ(左)とオーレリアン・リヴォワール。 右: 大理石を多用したブテイックのデザインを担当したのは、ローランス・ボネルだ。photos:Simon Detraz

これまで誰も味わったことのないチョコレート、新しい喜びをクリエイトする!という、大胆な挑戦に挑んだ彼ら。8年ともに仕事をしたふたりは料理人としての経験を駆使し、自由な発想でチョコレート作りに取り組んだ。たとえば……ルドワイヤのシェフパティシエとして2021年度ゴー&ミヨのシェフ・パティシエ最優秀賞に輝いたオーレリアン。評価の対象のひとつとして、デザートに砂糖を使わないことがある。そのテクニックを彼はアレノ&リヴォワールでも活用。たとえば、極めて薄いチョコレートにコーティングされた生姜のコンフィ(砂糖漬け)。コンフィとはいえ、彼は砂糖は使っていない。白樺の樹液に材料を漬け込み、素材から水分を抜く。それによって素材の味わいが凝縮され、砂糖なしでも甘みを得られるということだ。アレノ&リヴォワールでは砂糖の使用が従来のチョコレートに比べ、10分の1に抑えられている。

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左: 生姜のコンフィを包んだ「Gingembrettes」 右: オレンジのコンフィを包んだ「Orangettes」 photos:Simon Detraz

有名なチーズ屋マリー・アンヌ・カンタンがあることで知られるシャンドマルス通りにオープンしたブティック内、正面のショーケースに並べられているのはクローバー型の「Trefles(トレッフル)」。料理人がソースにかける情熱をもってチョコレートの中に詰められる味がクリエイトされ、新鮮な素材を用いた季節の味が楽しめる。たとえば“冬の罪”はオレンジのコンフィ、ノワゼット。“僕のきれいなモミの木”はモミのビネガーとネズの実というように、寒い季節の味だ。ひと粒ずつ、じっくりと……。棚に目を移すと、タブレットが3種。その中の1枚、“パティシエール”はミルクチョコレートとブルターニュのサブレ片がおいしいハーモニーを成し、独特の食感とほんのわずかの塩味のせいか後を引く。タブレットの“マンディアン”にはドライフルーツをはじめ、厳選された素材がちりばめられている。店内ではほかに、プラリネ、スティック、ガナッシュも販売。2022年のパリ土産として、シックなパッケージに詰められたアレノ&リヴォワールのチョコレートが期待されることになるのかもしれない。

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左: 「Trefles」。現在6種の味が揃えられている。 右: タブレット「Patissieres」。photos:Simon Detraz

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左: コンテンポラリーアートのようなモダンデザインのガナッシュ。 右: スティック。ノワゼット、柑橘類、黒ゴマ、ピスタチオなど6種のプラリネ。捨てられてしまうカカオ豆の殻も活用したスティックは「coque de cacao」。

Alléno & Rivoire
9, rue du Champs de Mars
75007 Paris
営)10:00~19:30(月~土) 9:00~13:30(日)
無休
www.chocolat-allenorivoire.fr
@allenorivoirechocolat

editing: Mariko Omura

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