さや姉の美容お悩み相談室。Episode.1

Beauty 2024.06.11

美容担当歴25年以上のフィガロ編集部エディター加藤さやかが、読者からの美と健康の悩みに答える連載「さや姉の美容お悩み相談室」。お悩み相談室とは別に、さや姉の美容遍歴に迫る極私的なエピソードを公開中。Episode.1は、コスメオタクを形成した幼少期の話。

さや姉の美容遍歴を知る。>>Episode.0
過去のお悩みを見る。>>Vol.1 Vol.2

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Profile
加藤さやか

フィガロジャポン編集部 シニア・ビューティ&ライフスタイル・エディター
1998年よりフィガロ編集部。国内外の化粧品や香水が身近にある環境で育ち、小学生で口紅、香水、巻き髪デビュー。すくすくとコスメオタクに育ち、美容編集者となる。スキンケアはシンプル(時々美容医療)、メイクはトレンド少々、ボディは触り心地、ヘアはボリューム、が私的美容テーマ。

Episode.1
さや姉、コスメオタクへの道~幼少期。

くりくりヘアに大きな瞳、天使のように愛くるしい従姉と誕生日が半年違いの私は、当時一重で色黒、引っ込み思案。生まれた時から劣等感!という記憶があります。親戚が集まると大人の態度で「可愛い=愛される」ってわかるんですよね。ああ無情。

でもって、その子の母親を含む伯母たちは、日本人離れした美人3姉妹。なかでもとびきり美人の叔母が化粧品専門店を営んでいました。遊びに行くたび、私の母に化粧品を見繕ってくれるのですが、それが資生堂のオイデルミンだったり、コーセーの雪肌精だったり。

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当時、叔母が扱っていた化粧水はロングセラーでベストセラー。母はアルビオンのスキコン(左)がいまでも大好きだと言い、私が強烈に覚えているのはコーセーの雪肌精(中)の真っ青な瓶。資生堂のオイデルミン(左)は、1897年誕生と歴史が古いため、祖母も使っていた"赤い水"。どれもそれぞれに進化して、いま私の肌を潤している。

一方で、外資系航空会社に勤めていた叔父の母へのお土産は、シャネルやディオール、ジバンシイなどの名香の小瓶の数々。おしろいや口紅と一緒に、そんなあれこれが母の鏡台には並んでいて、「美しさと化粧品の関係」を3歳くらいでぼんやり気付いていたのかもしれません。

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70~80年代のものと思われる母のものから、ディオールのディオレッセンス(左)とNo.5(左から2番目)。ディオレッセンスはものすごく複雑で大人なシプレが当時でも珍しく、背伸びしてこっそりつけていたことがある。香水=パルファムだったので、18歳の誕生日にもらったシャネルのココ(右から2番目)も、大学入学祝いで叔父がくれたディオールのミスディオール(右)も"香水"。手首にちょん、とつける仕草も女っぽくて好きだった。

私のコスメ好きはこうした環境で純粋培養されていくわけですが、美容への強い興味は、可愛い(かつ頭脳明晰な)従姉を始めとする他者に対する勝手なコンプレックスから。人は見た目じゃないとか言われても、社会で生きる以上、他者との違いや他者に自分がどう見えるか、からは逃れられない。さて、どうすれば自分の容姿を受け入れられるのか? 悩み深き人生、続きます。

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