TOWARD A NEW STANDARD 【後編】メゾンの現在地を示す定番&新定番。

Fashion 2021.12.01

ルーツを辿れば、自ずとアイデンティティが見えてくる。世界観を象徴するアイテムとそれをアップデートした最新作から、各ブランドのクリエイションの現在地を探る。後編をお届け!
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( モンクレールのダウンジャケット )

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左: ジャケット¥235,400、ニット¥99,000、スカート¥238,700、ブーツ¥159,500/以上 2 モンクレール 1952 ウーマン 右上:初期からラインナップしているジャケット「マヤ」¥170,500/モンクレール(以上モンクレール ジャパン)

ヴァカンスの流行に伴い、登山グッズメーカーとして右肩上がりだった1950年代。設立時から生産していた寝袋がアルピニストの目に留まり、高山用の装備としてかの有名な「カラコルム」や「マヤ」といったダウンジャケットが誕生。そんなDNAにファッション性を加えたアプローチとして現在進行形のプロジェクトが、モンクレール ジーニアスだ。シルバーのラミネート加工を施した表面にメタルのハードウエアをあしらうことで、オーセンティックな一着がフレッシュに生まれ変わった。

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( ディーゼルのデニムパンツ )

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パンツ¥63,800、ジャケット¥71,500、ベルト¥7,700、シューズ¥29,700/以上ディーゼル(ディーゼル ジャパン)

ディーゼルの歩みは、常にデニムとともにあった。創始者であるレンツォ・ロッソが、母親のミシンで自分のジーンズを縫製した15歳の頃に始まり、1978年のブランド設立時、そして今日にいたるまで。ルーツでありコアでもあるデニムを、今季はキャンバス素材と組み合わせたセットアップとしてリリース。ワークウエアから着想を得たデザインながらトーンの異なるホワイトでクリーンにまとめられ、シルエットはトレンドのフレアタイプ。コントラストが織りなす、デニムウエアの最新形だ。

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ブランドを創業する前のレンツォ・ロッソが初めて作ったジーンズ。

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( マックスマーラのテディベアコート )

1980年代に作られたオリジナルモデルには、子ども用のぬいぐるみを製造するドイツの織物工場で開発されたふわふわのパイル生地が使用されていたと聞けば、“テディベア”という愛らしいネーミングも納得だ。2013年秋冬コレクションで甦って以降、アイコンコートとして世界中で愛されてきた一着。最新作には、ドロップショルダーのバイカーズシルエットに加え、素材にはエコファーを使用。デザインと価値観の両面で今日的にアップデートされている。

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(左)ジャケット¥334,400、中に着たベスト¥167,200、スカート¥228,800、ソックス¥12,100、スカーフ¥45,100(予定価格)、シューズ¥105,600(予定価格)、(右)コート¥419,100、パンツ¥84,700、スカーフ¥38,500(予定価格)、シューズ¥108,900/以上マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン)

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( サルヴァトーレ フェラガモのローヒールシューズ )

アッパーと同じ革のリボンがあしらわれるはずだったのに、試作品に添えられたグログランの即席リボンのまま製品化されてしまった。そんな誤解から生まれメゾンのアイコンとなった「ヴァラ」を、クリエイティブディレクターのポール・アンドリューが21世紀的に再構築。シグネチャーであるリボンはより大きく、ローヒールは彫刻のようなブロック状に形を変え、全体をメタリックカラーに染めた。この「ヴィヴァ」に、サルヴァトーレ フェラガモの魅力が詰まっている。

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「ヴィヴァ」シューズ¥99,000、カーディガン¥159,500、トップ¥165,000、ショーツ¥297,000/以上サルヴァトーレ フェラガモ(フェラガモ・ジャパン) ソックス/スタイリスト私物 左上:100万足以上販売された「ヴァラ」(ヒール3cm)¥86,900/以上サルヴァトーレ フェラガモ(フェラガモ・ジャパン)

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( コーチのカシントート )

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バッグ¥49,500、ニット¥82,500、シャツ¥37,400(参考色、商品はネイビー×レッドで展開)、スカート、グローブ(ともに参考商品)/以上コーチ(コーチ ・カスタマーサービス・ジャパン)

80年というコーチの歴史において、初めてレザー製のトートバッグを世に送り出した人こそ、初代リードデザイナーを務めたボニー・カシン。以来、クリエイションの礎として大きな意味を持ち続ける彼女の名を冠したレザートートが、ブランドの過去・現在・未来の融合を謳うコーチフォーエバーの一環として、今年3月にリニューアルし登場。野球のグローブにインスパイアされたグラブタンレザーで仕上げられ、ショルダーバッグやクロスボディとしても使える3ウェイ仕様のミニサイズに。

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カシントートのオリジナルモデルと、当時のアトリエのアーカイブ画像。

 

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●問い合わせ先:
モンクレール ジャパン 0120-977-747(フリーダイヤル)
ディーゼル ジャパン 0120-55-1978(フリーダイヤル)
マックスマーラ ジャパン 0120-030-535(フリーダイヤル)
フェラガモ・ジャパン 0120-202-170(フリーダイヤル)
コーチ ・カスタマーサービス・ジャパン 0120-556-936(フリーダイヤル)

*「フィガロジャポン」2021年10月号より抜粋

photography: Keita Goto (W) styling: Chiaki Utsunomiya hair & makeup: Hiroko Ishikawa (eek)

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